戯言と作品レビューや分析のブログとその時の思いつき。

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5分でわかる~は一回使ってみたかっただけです。サーセン。

津田大介『Twitte社会論』を読んだので紹介してみる。

twitterに関して知らない事がいっぱい乗っていた。
140字という制限がアメリカの携帯電話ネットワークの制限から生まれた話だとか(28頁)。

以下、目次に沿って紹介。

3章+対談という構成。

1章「twitterとは何か」
 twitterの紹介として6つの特徴が挙げられている(「リアルタイム性」「強力な伝播力」「オープン性」「ゆるい空気感」「属人性が強い」「自由度が高い」)。
 「リアルタイム性」に関しては、コミュニケーションがリアルタイムであるという面と、時系列順のデータとして価値を持つという二点が指摘されている。
 「オープン性」というのはAPIを公開して、twitterのデータを利用したWebサービスの構築を可能にしているという事だ。
 あとは、読んで字の如し。

2章「筆者のツィッター活用術」
 twitterの有名ユーザーたる津田さんによる体験談やハウツーといった実用講座。
 tsudaり方の注意や、どんなことに注意してツイートしているか、など。

3章「社会に広がるツィッター・インパクト」
 ジャーナリズム・政治・ビジネスという3つの領域で、抑えておくべき「事例」が列挙される。
 「90年代半ばに感じた「ネットが持つ無限の可能性」を、今再びある種のノスタルジーも含めて、ツイッターに仮託しているのかもしれない。(あとがき)」というきらいが無きにしもあらず。

 ■ジャーナリズム
 「伝達機能」「監視機能」「構築機能」はtwitterで可能か?という問い。筆者の職業がジャーナリスト、力点が置かれている。
 「伝達機能」
 ・08年5月四川地震の第一報はtwitterでのつぶやき→ブログへの転載 といったルートだった
 ・08年11月ムンバイテロは、写真共有サービスのフリッカーで写真がばらまかれた
 ・08年6月 秋葉原連続殺傷事件。筆者の友人のミクシィ日記での中継やユーストリームでの実況
 →情報の信頼性をどのように獲得するか

 「監視機能」
 ・09年4月、モルドバ共和国の選挙。選挙に不正があったのではないかという運動がtwitterで起こる。
 ・09年6月、言論統制化のイランでのネットを使った選挙運動。
 ・政策決定プロセスへの参加として、アメリカの「新クリーンエネルギー法案」や日本の「PSE問題」。

 「構築機能(アジェンダセッティング)」にはあまり事例無し

 ■政治
 ・オバマとマケインの大統領選挙戦。ネット献金5億ドル。
 ・政治家のtwitter利用。アメリカの例、日本の例。日本版まとめ「ぽりったー」
 ・09年9月の、民主党記者クラブ問題。
 ・タウンミーティングのネット化。アメリカ・オバマ「Change.gov」、イギリス「number10.gov.uk
 ・議員による国会議事堂中継。
 ・日本の場合選挙利用はグレーゾーン。
 ・英国ではtwitterのガイドラインがある。

 ■ビジネス
 ・デルがアウトレットPCの情報をtwitterに流す。130万以上のフォロワー。
 ・09年3月米調査会社ガートナーが企業の利用に4パターンあると報告。これに沿って紹介している。
  「直接型」:マーケティングや広報のチャネルとして。デルのごとし。
  「間接型」:社員が企業内の個人としてつぶやく。
  「内部型」:企業内コミュニケーションとして。09年8月 EC Studioの事例。
  「情報収集型」:競合他社やユーザーをモニタリングしたり検索したり
 ・http://business.twitter.com/twitter101/
 ・アメリカの格安航空会社、ジェットブルー・エアウェイズが、困っているユーザーを検索して、企業からサポートをはじめる。130万人以上のフォロワー。
 ・「Tasti D-lite」や「ペプシ」などの事例。
 ・とはいえ、twitterを利用すれば成功というわけではない。また、成功事例をただ真似してもしょうがない。ビジネスに応じて、切り開いていく必要がある。

勝間さんとの対談「つぶやく力」
 違った視点が入ってくる。以下は勝間さんの意見。
 ・140字にまとめるという作業は、万人ができるというものではない。
 ・インタラクティビティの作られ方がストア型に作られているのがフィットする。(チャットや電話などの同期システムではなく擬似同期システムであるという事でありますね)
 ・モバイルPCやiPhoneを使える層=30代後半男性が中心ユーザになって、そこから拡がりを見せるのか?使い方が難しいサービス。
 ・誰か、おそらくは非IT業界の人が面白い使い方を考えてくれるんじゃないかと期待。

まとめていて思ったのだけど、何年何月という情報が必ず入っている。
あと、ツィッターに限った話ではない。ネットによってエンパワーメントされた個人が「ジャーナリスト」や「政治」に何を起こすのかという論点だ。その動きをtwitterは加速させるだろうと筆者は予測しているわけだ。

副題は、「新たなリアルタイム・ウェブの潮流」となっているが、その通り、現在をざっくりと切り取る。そういった本になっている。
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 ジューヌ・ヴェルヌの海底二万里を読んだ。

海底二万里 (創元SF文庫)
ジュール・ヴェルヌ
4488517048


 一言でいえば、潜水艦にのって世界一周を旅する事になる学者先生と愉快な仲間たちによる冒険話だ。それだけの話なんだけど書かれた時代が1870年なのだ。解説の文書を読んでいるとこの時代には潜水艦は世界に存在していなかった。空想を拡げ、当時の深海に関する知識を総動員して、あり得ない冒険をでっちあげたわけである。

 「科学」や「自然」に対する捉え方が今とは全然異なっている。科学は万能であり、自然は汲んでも汲みつくせない無限の資源である。地球にはまだまだ未知の場所、未知の可能性がある。海底二万里での冒険。原住民との戦い、海底火山を背景にひろがるアトランティス大陸、南極に人類で初めて立つ、大ダコとの戦いなどなど。もっと、素朴に目の前にひろがる風景にも純粋な好奇心が現れている。海底で狩を楽しむ。発光するクラゲで真っ白になった海の中を突き進むノーチラス号、オーロラ、地球の海ごとに異なっている魚、生態系。クジラやイルカ、ジュゴン。地球上に冒険があった時代の作品なのである。

 藤子不二夫のドラえもん長編ではないが、科学的な「知識」や「教養」を物語の枠組みで伝えるような所もある。

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"
ヤバい経済学 [増補改訂版]"
(
スティーヴン・D・レヴィット/スティーヴン・J・ダブナー)

 経済学という難しそうなもので、「日常」が切れるぜ。という本。
 ただ、その「日常」がアメリカのものなので、日本にずっと住んでいる身としてはそんなにヤバさを感じられない。

 はたして「常識」や思い込みは、当てになるのだろうか?この前に紹介した、絶対計算本(書評;データの海を泳ぐヒト『その数学が戦略を決める』)とも通ずる問題だ。

 犯罪者が減った。新聞などでは好景気や、投獄率の向上を取り上げて論評している。
 しかし、本当にそうだろうか?
 著者が提案した仮説は、中絶が増えたために犯罪が減ったのだという。
 人が、産みたくないと思う気持ちにこそ真実が宿っていたのではないか、という調査結果が紹介されている。

 名前の研究。白人っぽい名前、黒人っぽい名前、高所得な名前と低所得な名前が挙げられている。高所得層に見られる名前が何年かたって、低所得者層にシフトしていく。と主張している。名前を付けるという行為に、親の気持ちが籠っているわけである。と、同時に子供の教育に与える親の影響力とは限定的だという証拠を提出して皮肉る。

 ちなみに、この2000年代においてはニアって黒人の女の子の名前らしい。グレンラガンでは真っ白な女の子だったけども。
 名前統計ネタ(?)としては、日本で『"“のつく名前の女の子は頭がいい情報社会の家族" (金原 克範)』という新著があった。こんな嘘くさい仮説を、立証していくスリリングさが面白い本だった。

 「日常」をちょっと違った風に魅せるためには、その「日常」自体が共有されていなければならない。もちろん、「常識」が覆される面白さはあるのだが、破壊力が劣ってしまう。

 日本人に身近な問題としては、相撲の八百長の検証方法がある。著者が実行した調査計画はこんな感じ。勝ち越すと天国、負け越すと地獄なのが相撲のシステムである(給料も社会的な地位も関わる大問題)。だとすれば、もっとも八百長が行われるのは、千秋楽で勝ち越しを掛けた一番ではないか?という調査仮説を立てる。7勝7敗の力士と8勝6敗の力士が対戦したらどうなるだろうか?著者は期待に応える(?)分析を見せている。

目次
序章 あらゆるものの裏側--この本のサワリ:道徳が私たちの望む世の中のあり方についての学問だとすると、経済学は実際の世の中のあり方についての学問だ。
第1章
学校の先生と相撲の力士、どこがおんなじ?--インセンティブの美しさとその暗黒面であるインチキを追究する。
第2章
ク・クラックス・クランと不動産屋さん、どこがおんなじ?--情報は最強の力である。とくに悪いことに使うときは。
第3章
ヤクの売人はどうしてママと住んでるの?--通念なんてたいていは張り巡らした嘘と、私利私欲と、ご都合主義にすぎないことについて。
第4章
犯罪者はみんなどこへ消えた?--犯罪のウソとマコトを仕分けする。
第5章
完璧な子育てとは?--差し迫った疑問をさまざまな視点から追究する:親でそんなに違うもの?
第6章 完璧な子育て、その2
あるいは、ロシャンダは他の名前でもやっぱり甘い香り?--親が子供にする最初の儀式、つまり赤ん坊に名前をつけることの大事さを測る。
終章 ハーヴァードへ続く道二つ--データの信頼性が日々の偶然に出合う。
オマケ 『ヤバい経済学』増補改訂版での追加
『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』の『ヤバい経済学』コラム
『ヤバい経済学』ブログより


"ALL YOU NEED IS KILL (
集英社スーパーダッシュ文庫)" (桜坂 )

 『ゲーム的リアリズム』経由で読む。

 地球外生命体が惑星環境を改造する為に、ギタイという敵を作り出した。人は、筋力を強化する程度のスーツで戦っている。
 初年兵として戦場に配備されたキリヤケイジを主人公に進む。 

 『ひぐらし』と同じくループする世界を舞台にしている。
 「ループを終わらせる為の戦い」「永遠の数日」「持ち越される記憶と持ち越されない記憶」「ループの中での孤独」「ループを知る者との出会い」といったような、同じ様な仕掛けが使われているのが面白い。

 『ALL YOU NEED IS KILL』 と『ひぐらし』の違いといえば、ループしている生活の質の違いだろうか。『ひぐらし』では、雛見沢で繰り返される楽しい日常生活があって、それが徐々に汚されていく。『ひぐらし』のループの終了はそういった楽しさの徹底的な壊滅によって訪れる。例えば、仲間達と仲間達との殺し合いというような形で一つのループは終わる。従って、『ひぐらし』のループの脱出は、世界がそもそも持っていただろう楽しい日常を取り戻すという事に主眼が置かれる。

 一方、『ALL YOU NEED IS KILL』では日常はただ「クソったれ」なものでしかない。人類が絶滅の危機に瀕しているという絶望的な戦い。そして、ループが終わった後の世界も同じように「クソったれ」なものでしかない。ループが抜けても、そこには終わりの追わない「敵」との戦いが待っているだけなのだ。

 何十回とループを繰り返し同じ戦場を繰り返す。その中で「リタ」という少女に出会う。その二人の間に交わされた情感がこのお話の中心になる。「たった一人で世界を背負う」ということの孤独の共感。リタへの感情の転移か使命感かはわからないが一人の男が「世界を守る」という結論を手にするという事で物語は終わる。

 惜しむべきは、戦場の凄惨さや世界観の乾いた感じがあまり表現されていないという事だろうか。設定・世界観・キャラクター・文体がミスマッチなような不思議な印象。

岡田斗司夫『いつまでもデブと思うなよ』 (新潮新書 227)
いつまでもデブと思うなよ (新潮新書 227)

 痩せる為に大事なのはリンゴを食べるとかキャベツを食べるとかの「方法」ではなくて、「動機」だったという目から鱗の一冊。

 一年間で五十キロ痩せたという岡田先生であるが、どうやって痩せたのか?
 その方法とは、食べたものを記録につけるだけである。

 食べていないと思っていても実は食べている。
 この気付きがまずは必要だったのだというお話。

 実は、全てのダイエット方法はほとんど全てが効く。
 しかし、そのがんばりが三ヶ月以上続くことはほとんど無い。
 体重を落とす方法ではなく、1年間続ける方法や一生続ける方法が大事なのである。

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その数学が戦略を決める
その数学が戦略を決める
文藝春秋 2007-11-29.

梅田望夫の『ウェブ進化論』を読んでいるような感覚。新しい技術とその技術が切り開く新しい世界へ期待と信頼に満ちている。シンプルな主張とそれを納得させる豊富な事例。今まで当たり前だと思っていた事が裏切られる痛快さ。

この本では「絶対計算」という特殊な用語が使われている。膨大なデータセットを元にシンプルな統計処理をほどこせば、専門家の知識を上回る事ができると主張しているのである。著者自身もこの「絶対計算」の研究者である。

例えば、ある年に取れたワインの美味しさをコンピュータは専門家よりも正確に予測する事が出来る。例えば、良い野球選手を一年中アメリカ全土を駆け回っているスカウトよりも上手く見つけ出す事ができる(『マネー・ボール 』)。

アマゾンのおすすめ本よろしくこういった技術を既に企業は取り込んでいるわけだが、とあるカジノの例が面白い。
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よつばとはアニメになっていないのに、あの栗コーダカルテットがイメージ音楽を作っていたりする。よつばの夏休みが単行本5巻分のゆったりとした時間で流れる。そういう変な作品。物語らしい物語は無くて、ちょっと変わった日常がすごくゆっくりの時間で流れていく。よつばスタジオのプロダクトにはそういう変な空気が付いてくる。
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 ネットで話題。9割以上が涙した。アマゾンで売れている。などの売り文句に引かれて、サイトの方の文書を読んでみた(→)。

 スルーしようかとも思ったのだけど、ベストセラーランキングを突っ走っていたり、いじめで痛ましい事件が起こったりしたのを見て、この本に感じた違和感をまとめてみる。
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荻上について何かを書こうかとも思ったんだけど、好きな女の子は好きだっていう事しかできない。分析するっていうのは、対象から距離をとって見つめるという事だから、やっちゃうとどうしても、冷めてしまう。だから、ありがとうとかわけのわからない事を言う。それでそれだけ。

荻上ファンよ、刮目せよ!何と2話丸々描き下ろしの「げんしけん」8巻が発売です

 八月一五日に小泉首相が靖国神社を参拝するかどうかという事でマスコミが騒いでいる。ここ数年の恒例行事のようになってきたが、今年は小泉首相最後の年であるという事もあってか、異常な展開を見せている。

 佐藤卓己さんの『メディア社会―現代を読み解く視点)』という新書を読んで知ったのだが、八月一五日は終戦記念日であるが、実はそこには国際法上の根拠は一切無いそうだ。
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 近所の本屋をぶらぶらしていると、ブレイブ・ストーリーがスニーカー文庫で発売されていた。その横には、全く同じ内容のものが、角川文庫版として並んでいる。
 これを見るに、小説という商品は決して活字の事ではないんだなというのがよくわかる。
下の写真を比較するとわかりやすいけど、全く別物だ。かたやアニメの絵、かたや宮部みゆき作品を強調させるデザイン。
同じ内容が書かれているとは思えない。

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解剖男 (講談社現代新書)
解剖男 (講談社現代新書)

遠藤秀紀『解剖男』講談社現代新書 2006/2/20 720円
のブックレビュー。

 読書をしていて震えるのは、自分が理解できない異質な思考や生理に触れた時
だろう。動物の死体、動物の骨と内臓に偏執的な愛情と情熱を抱いて、人生の全
てをかけた男が書いた本が『解剖男』である。といっても、著者はサイコな犯罪
者ではない。解剖学という、絶滅に瀕した学問に魂を捧げた人間である。
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