戯言と作品レビューや分析のブログとその時の思いつき。

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 まどか☆マギカ劇場版の前編を見てきた。

 彼女たちはキュゥべえと契約を結び、魔法少女となる。その選択は、決して気が向いたから試しに魔法少女をやってみるかというお手軽なものではない。例えば、さやかはマミの死を目の前で見ている。魔法少女になれば命をかけた戦いの中に身を置かねばらないということを理解した上で、彼女はそれでもなお魔法少女になろうという選択をした。
 その動機は愛する人の力になりたいというただそれだけだろう。後に杏子に問い詰められたように、彼を所有するためであればもっとマシな方法がいくらでもある。けれど、好きな人が腕の怪我で悩んでいるのを見て彼女は力になりたいと思った。
 魔法少女になろうという「決断」。彼女たちはその時に持っている知識や経験を全て使って「決断」をしたはずだ。少なくとも命を失うかもしれないという恐怖に抗える程には考えぬいたはずだ。その「決断」は彼女たちにとっては正解であり正義だった。それゆえ彼女たちは魔法少女になった。
 しかし、私たちは彼女の結末を知っている。劇中に限れば、杏子は過去の自らの「決断」をはっきりと後悔している。さやかと同じように愛する父の為に魔法少女になった彼女はさやかの間違いが痛いほどに見えてしまう。
 魔法少女は決して救われない。それがキュウべえを中心としたあの世界の理である。魔法少女はくたびれて絶望をして魔女となる。それを新しい魔法少女がまた討伐をするというシステムの中で、少女たちは不幸になるかもしれないが、あの世界はうまく回っている。

 寓話として取り出してみれば、私達を取り巻く世界の有り様に似ていることがわかる。
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前のエントリからの続き

 連載中断と前後して起こったのが、ナギ様の非処女騒動です。

 連載中断直前はこのような筋運びでした。

・ナギに告白するぜとテンションがあがる仁。
・ナギとそっくりの行動をとる謎の男大東の描写。
・ナギの思い人だと大東を突きつけるざんげ。
・大東=ケガレと同化するナギ
・仁は「失恋」してしまう。

 ここで、連載が中断してしまいます(一番良い所で3年半!だったわけですね)。

 まずは、この非処女騒動についてよくある誤解があるので確認しておきます。

1)本人が倒れたのはこの騒動が起こる前で騒動の最中は集中治療中という状況なので、この案件にショックを受けて連載休止といった因果関係は無いという事。読者サイドとしては騒動→連載中断という流れなので紛らわしいですが。

2)非処女騒動の起源をかんなぎだと思われている人もいるのだが、それも誤り。少し調べればわかりますが、原作物を破壊してネットにさらすという行為を含めての非処女騒動というのは前例があります。

 まず問題提起したいのは、この非処女騒動というが作家にとって想定内の出来事だったのか想定外のアクシデントのどちらなのか。というのも、こういった展開である程度の反発がある事はある程度、想定済みだったように見えます。

 5巻の第二七幕では、劇中でこんなやりとりがあります。
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22話の放送を見ていると、いろいろと明らかになってました。

まずは、帽子の正体。
95年、桃果は運命を乗り換える呪文を唱えきれず、2つの帽子になった。
さらには、帽子が直接晶馬に桃果の声で語りかけると。

桃果=帽子説は7割くらい信じていたものの(Twitterでの発言)、未だすっきりと割り切れない所もあります。
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1話、物語のはじまり。水族館で倒れた陽毬は救急車に運ばれ病院で帽子を被って蘇る。
9話では陽毬が倒れ蘇るまでが、幻想として描写されている。

ここでの眞悧せんせい、まじ鬼畜だ。

*

水族館の中にある図書館。陽毬は「カエルくん、東京を救う」という本を探している。
ペンギンマークが砂時計のように合わさった扉を入ると、天井まで届くような巨大な書架が立ち並ぶ異様な空間が待っていた。
司書に扮した眞悧が陽毬の過去を紐解いていく。トリプルH結成前夜、陽毬の運命の人。
最後には、帽子を眞悧にかぶせてもらい、彼女は命を少しだけ延ばされる。

地面が崩れ、ペンギン帽を被った陽毬が虚空に落ちていく。
ペンギン1号と2号が氷付けになって箱に入れられ、ベルトコンベアに乗って流れている。
そこに「カエルくん、東京を救う」を手にしたペンギン3号が箱の中に入る。
するとベルトコンベアの動きが逆転する。
さらには、氷付けのペンギンが入った箱に張られたピングフォースのシールがはがれおちて、ピングループマークになる。
眞悧は「こいつも忘れちゃダメだよ」といって「KIGA APPLE」を渡す。
こどもブロイラーで「運命の人」にもらった林檎と同じものだろうか。

*

ここでの眞悧の行動は何を意味しているのか。
結論を先に言えば、業を背負って徹底的に苦しめ、と。そのために生かす、と。
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今回は、苹果ちゃんがそれでも信じている「運命」について書きたいと思います。
小説版は参照せず、読み解いていきます。

目次
■運命日記の著者という謎
■カレーの日にこめられた呪い
■未来日記と運命日記
■運命日記はなぜ「ピングドラム」なのか?
■運命日記と苹果の行動のズレ
□主体的な「運命」と縁による「運命」
□ズレを生む登場人物たち
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アニメはまとめ見る方なのですが『輪るピングドラム』は毎週欠かさずみています(執筆時点では五話の放送が終わっています)。

幾原監督の映像を使って視聴者とコミュニケーションを試みられているような演出が楽しく、不可思議なメタファーを見つけては深読みをしたり、様々な引用を探ったりしています。

で、あれはどうだこうだと議論しながら見れるのは、リアルタイムで見ているものの特権なのですね。
正解は半年寝てればわかるわけですが、色々考えながらみています。

で、何回かにわけて謎解きというところまではいきませんが、色々とピングドラムという作品の整理整頓をしてみたいと思います。
より先の話までを描いた小説版もあるのですがそれらは参照しません。
アニメ版のみをたよりにピングドラムを読みといてみたいと思います。

まずは「運命」についてです。これは中心的なテーマなので何度も言及することにはなると思いますが。
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 げんしけんの10巻を読んでいると、冷や汗ばかりでてきた。
 一コマ一コマを読む事に耐えきれず、ぱらぱらとページをめくって話を確認するような読み方になってしまう。

 「現代視覚文化研究会」という大学のオタクサークルが舞台の青春活劇が『げんしけん』で、一端は2006年に連載が終了している。2010年に入って、断続的に新作が発表されるようになる。この新しい『げんしけん』では、旧メンバーのほとんどは卒業していて、旧『げんしけん』時代に後輩として入会してきた荻上という女の子が会長となってサークルを仕切っている。

 作者の木尾士目は『四年生』『五年生』といった大学生の生活や恋愛を泥臭く描く作品も描いていて、『げんしけん』はこの路線をオタクサークルという場所に移して正当継承したものともいえる。同時に『らき☆すた』のようにモラトリアムとしての学校生活を楽しむ日常を描く1ジャンルに属しているとも読める。この2つの要素が絶妙に混じりあって『げんしけん』の世界を作り出している。

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 ダ・ヴィンチ2011年二月号(→amazon)から連載されている東浩紀の「フラクタル/リローデット」を読んでいたら、アニメを見ているだけでは気がつけない色々な設定が明かされていたのでちょっと紹介してみたい。(『フラクタル』は、山本寛監督・岡田麿里脚本・東浩紀原案で一月から放送されているアニメーション。ノイタミナ枠。公式サイトはこちら

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 2010年8月6日、日本テレビ系列で『サマーウォーズ』が放映された。細田守自らによる再編集版となっている (*)。テレビならではのリズムをコマ単位で追求するという間合いの調整という側面に加えて、公開時に比べて30分程度短く、細田守が考えるストーリーの中心部分がより明確になっている。

 公開時にも数回観ていたのだけど、どうしても頭の中にモヤモヤが取れなかった。見ているうちに一つの視点が頭に浮かんで、それ以降、あまりにスッキリと気持ちが晴れてきた。

 この作品の中心は、夏希先輩でもなく、家族でもなく、栄ばあちゃんであるという視点だ。この作品のメインヒロインは、夏希ではなく栄である。
 何を今さらという人も多いだろうけど、私にとって目からウロコの発見だった。夏希は可愛いし主人公と恋愛とかしちゃうんだろうみたいな先入観が、強烈なバイアスになってたのではないかという気すらしている。
 夏希のことは括弧にいれて、栄の事だけを考えてこの映画を観てみるのはいかがだろうかという提案がこのエントリである。

 以下、ネタバレ全開です。
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 消失のエントリを書こうと思います。物語については原作小説の評価になるところもあるので、ひとつ映像表現に注目してみようではないかという意図。

 ネタバレ満載ですので、追記にて。
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10月後半に、吾妻ひでおの『けいおん!』発言が注目を浴びた(紹介したサイトその1 その2)。

吾妻ひでお曰く。
録画してあったTBSアニメの『けいおん!』観る。空虚だ。ギャグもナンセンスもユーモアもエログロもストーリーらしきものも何もない。ちょっとしたフェティシズムがあるだけ。このアニメ作ってる人も観てる人々も不気味。そんなに現実イヤなのか?


みぐぞうさんの「吾妻ひでおvs「けいおん!」炎上騒動における個人的な感想」では、けいおん肯定派と否定派の論争の燃料に吾妻ひでおが格好のネタとして使われてしまった、と状況をまとめている。
 確かに元ネタのマンガを見ると吾妻ひでおによる唯の模写があったりして、文章だけの印象とは全然違う。というか、あの吾妻ひでおがけいおん!を模写している!って方がニュースになればいいのに、なんだか「バトルロワイヤル」的状況(『ゼロ年代の想像力』)であります。吾妻さんが描かれた元画像はこちら(<リンクは上記サイトより)。

さて。
吾妻発言をきっかけとしてか(正確にはそれを紹介した記事が耳目を集めて以来)、10月後半にtwitter上でいくつか面白いけいおん語りがあったので、まとめてみたい。

状況1>『けいおん!』が好きな人が一定数いる
状況2>『けいおん!』を理解できない人が一定数いる

すべての人に受け入れられる作品が無いので、こういった状況1・2の対立は一般的に生じるのだが、

状況3>けいおん!は2009年を代表するアニメ作品である。
という状況3が加わる事によって、状況2に所属する人がモヤモヤして語りたくなるのだろう。

そりゃ「アニメ」も多様だし「萌えアニメ」も多様だし、すべての物語を面白いという人は評価基準が著しく低いか、限られたものしかみていないか、頭がおかしいかの何れかだろう。
#ちなみに、私は我慢してみていたらそのうち面白くなってきて(とりわけ梓入学以降の展開)最終回では感動した。

『けいおん!』語りから何か見えてくるかもしれないし、twitterでの議論の広がり方も面白かったので書いてみます。

(追記有、以下)
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ご無沙汰しております。
前にエントリを書いたのが1月以上前の6月20日、ハルヒ、エンドレスエイトについてでありました。
なんということでしょう。
いまだに、涼宮ハルヒの憂鬱はエンドレスエイトを放送中です。

以下には当然のごとくエンドレスエイトや涼宮ハルヒの消失へのネタバレを含みます。

評判は概ね不評といっていい。エンドレスエイトが収録予定のDVDのカスタマーレビューなどがわかりやすい。まあ、今回のような正面から冷水をぶっかけるようなスタイルは決して受けがいいものではないだろう。

旧作の総合演出であるものの今作にはまったく関わっていない山本寛のゲリラ的な発言がある種の賞賛をもって受け入れられたという事からもネット上のに流れる空気はわかる。

京アニに電凸をしたり買い集めたグッズを破壊するファンが現れる始末だ。平均からは外れたイってしまった行動だし、パフォーマンスに過ぎないと切り捨てることもできる。だが、グッズをめちゃくちゃにするという行動を見ていて胸を切り裂かれるような思いがするのも事実である。そのグッズを買い集めた過去の気持ちは真実だろうから、ハルヒを好きな一人として心が痛む。

もちろん、このループ構造に積極的に意味を見いだしていこうという指摘も面白い。
『ひぐらしのなく頃に』などのループ構造とは根本的に違うと指摘したエンドレスエイトにおけるループ描写の特異性 - BLUE ON BLUE(XPD SIDE)、長門の時間性と視聴者の時間性を重ね合わせる演出がハルヒというキャラに象徴されるアニメという終わらない祭りに対する批評性を持つという指摘、また「記号的なキャラクターを実在物のように見立てる」というトレンドを指摘したモノとしての記号 - 仮想算術の世界などが挙げられる(後述する予定だが、これは長門と共に過ごした3年間などで指摘した所と重なるように思える)。また、映像表現というレベルで記述した涼宮ハルヒの憂鬱 見えてきたエンドレスエイトの同期演出 - subculicも面白い。

確かに、長門の後ろ姿の切なさは筆舌に尽くしがたいものがあった。しかも、結果を後追いするわけではなくリアルタイムで見たときのキョンに対するがっかり感といったらない。そういった意味では、実験的かつ野心的な試みが成功しているともいえる。とはいえ、ずっとハルヒを好きだったコアなファンを裏切ったという事は否定できない。

以上でエンドレスエイトを取り巻く状況をゆるゆるとまとめてみた。

さて、京アニはどうケリをつけるのか。考察してみた。

以下、言うまでもなく、消失へのネタバレを含みます。

エンドレスエイト収録予定、二期の二巻目の発表日が決まった。amazonにはこのような記述がある。

『さらに第2巻限定版特典として、
描き下ろし特製DVD-BOX(全4巻収容)』

この全4巻収録はのDVD-BOXはおそらく、エンドレスエイト全話収納可能なものだろう。という事で、来週での全8話集結が、にわかに現実味を帯びてきた。

となると気になるのは、次に始まるのは何か。

商品の展開が始まるのが8月である(止マレ!が8.26 笹の葉が8.28)し、
打てるかどうかはさておいて、ここら辺で逆転打を打つつもりなのだろう。

当初予測通り、時系列順に「涼宮ハルヒの溜息」にはじまる文化祭編が放送されるのだろうか?
それはあり得ない。
赤っ恥承知の上で、次にくるのは「涼宮ハルヒの消失 I」以外にはあり得ないと断言してみる。



2009.8.14>私の予測は外れ、溜息が放送されました。以下は、一種のifストーリーとしてお読みくださいませ。すんません。
http://nipponia.blog44.fc2.com/blog-entry-192.html

(本文に続く)
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