戯言と作品レビューや分析のブログとその時の思いつき。
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最終回を見た。
傑作なのは間違いない。

第一部 カミナに憧れるシモンの話。
    タイトル:カミナ
第二部 シモンがカミナを乗り越えるまで。
    タイトル:ニア
第三部 正義の果てにある国家。価値観の転覆。
    タイトル:ロシウ
第四部 シモンが「敵」を倒す。
    タイトル:シモン

とたったの27話の中に4つの完結したお話が入っている。

タイトルは登場人物の台詞になっていて、
シモンが憧憬するカミナ→シモンをみつめるニア→シモンに対立するロシウ。
そして、全ての矛盾も葛藤も乗り越える、シモンの叫び。
となっている。

それぞれがシモンを中心としているという意味では一貫しているが、ほとんど別の話だ。
アニキが爽快で素朴な味わいのある第一部。ボーイミーツガールの力を借りてオトコになるシモンが魅力的な第二部。ともかく爽快で光速で風呂敷がたたまれる第四部。

 私が好きなのは、全ての価値観が転覆してしまう第三部だ。
 第三部とは第二部までに展開された、アニメのお約束を壊した上で、再構築するパートだ。


 失われたものを取り戻すための物語。
 失われるべきものを描く必要がある。
 少年が男になるというビルドゥングスロマン。熱さが許容される世界。萌えキャラを中心とした安定構造。
 失われるべきもの、そして取り戻される物はそういうアニメ的なお約束なのだ。
 ありがちで牧歌的な第1部〜第2部。
 しかし、そのありがちな世界観が破壊された時に、視聴者の想像力の限界にせまるリアリティをその世界が持つ。

 地下から脱出して地上に。それから、月が天井になる。
 そのカットの美しさ。輪廻。繰り返し。業の象徴。
 第三部は、もう一度それを突き破る事で終わるわけだけど。

 第四部は抑制的なこの作品にふさわしく、風呂敷をたたむために用意されている。ラストのシモンの姿が奇麗に、物語に筋を与えている。期待するものが展開される。もちろん、パラレルワールドの映像化とか、最後の最後まで詰め込んでいるけれど。

 3部で終わった方が気持ちよいんだけれど、そうはしない。徹頭徹尾、端正な作品なのだ。この端正さが表しているけれど、Gガンダムにあるような分析を拒否するような幼児的なものの退行が持つ魅力みたいなものはない。自分も最初はGガンダム的なものを期待していたので(ワンフェスで見た予告映像があきらかにそういったノリを連想させるものであったし)、最初は期待はずれでおもしろいんだけど、何か足りない状態だった。

 そこで、第三部だ。

 今まで作ってきたものが壊される第三部の冒頭数話。ソ連崩壊は無駄ではなかったなと思わせる、カミナ像の崩壊。
 刑務所での獣人ビダルとの出会いをきっかけにしてはじまる再生の物語。
 一話一話がスリリングで、引力を持っている。比較に意味はないけれど、エヴァの後半部分にあるような独特の雰囲気がある。

 グレンラガンは後日談が面白い。それは、フィクションの世界にリアリティを与える一つの答えかもしれない。メタのメタを認識できなくて、なんだかリアリティを感じてしまう。

 時間がないので、取り急ぎ。

■昔書きました
グレンラガンのガイナックス感。グレンラガン1話〜4話までを見て。



■関連エントリ
カテゴリ:評論
タグ: アニメ
次のエントリ;ネットは《非郵便的》か。
前のエントリ;エヴァを観てきました。


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・『かんなぎ』の魅力について
・小さな鍵の物語 - 空の境界:「矛盾螺旋」
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