岡田斗司夫『いつまでもデブと思うなよ』 (新潮新書 227)

痩せる為に大事なのはリンゴを食べるとかキャベツを食べるとかの「方法」ではなくて、「動機」だったという目から鱗の一冊。
一年間で五十キロ痩せたという岡田先生であるが、どうやって痩せたのか?
その方法とは、食べたものを記録につけるだけである。
食べていないと思っていても実は食べている。
この気付きがまずは必要だったのだというお話。
実は、全てのダイエット方法はほとんど全てが効く。
しかし、そのがんばりが三ヶ月以上続くことはほとんど無い。
体重を落とす方法ではなく、1年間続ける方法や一生続ける方法が大事なのである。
意識改革する。
すると、身体がそれに順応していくわけである。
飛行機に例えて「助走」「離陸」「上昇」「巡航」「再加速」といっている。
「助走」の段階では、意識を変えることだけに注目する。
そのきっかけになるのが食べたものの記録なのだ。
太っているという事は、ほんの一部の例外を除いて食い過ぎているわけである。
どうして食べるのか。そんな理由は一人一人違うだろう。
自分の食べ方のパターンを把握する。どれだけ食べているのかを知る。
その中で自分がどうして食べるのか。自分がどうして痩せたいのかということを振り返る。
「助走」して「離陸」するためのエネルギーを貯めるのは自分の中からしか生まれてこない。
とはいえ、それでは不親切なので、1章・2章を使って、痩せることの価値をぶちあげている。
いわく「どんなデブでも、デブの分だけ損をする」。太っているやつのいうことなんて誰も聞いてくれないのだ。学者キャラではなくデブキャラの中で了解されてしまう。「中身」なんて誰が見てくれるものかというわけだ。いわく「見た目主義社会」。
結論だけ聞くと嘘くさい感じがする。それは言い過ぎだという感じで一杯になるが、読み進めていると、つい「デブやめますかそれとも人間やめますか」という境地になる。
いや、話上手すぎだ。
「助走」の為のロケットブースターという所だろうか。
この本でのダイエット方法というのは、自分の意識や身体へを振り返るきっかけが大事。という事だ。
だからさっきの「見た目主義社会」の話にしろ、この本に書かれる事にしろ、岡田斗司夫という一人の人間がどう思いどう行動してきたかという事と結びついている。
そういった所が受け入れられなくても、この方法論自体を使う事はできる。
記録は記憶よりも雄弁に語る。
意識改革や身体改革。
こういった事は、そもそもダイエットに限らない。
確か、BSマンガ夜話か何かで岡田さんがいっていたのだが、ダイエット本は1キロ痩せると1万部売れるそうだ。太っていた時代のズボンをはいてぶかぶかになってる!というのをやりたいんだといっていたのが印象に残っている(この本の中にも書かれてあるがそのダイエット企画は失敗に終わる)。
ネットで簡単に探した所、
2007年の12月には34万部を突破したそうだ。アマゾンでも未だに売れている。1年で50キロ痩せて、この予言は的中するのか。
こういう有言実行なあたりはさすが。
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