戯言と作品レビューや分析のブログとその時の思いつき。

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メインスタッフ
脚本:倉田英之
絵コンテ:五木巌
演出:平向智子
作画監督:後藤孝宏、亀谷響子

 絵コンテの五木巌さんは、検索してみた所、他の作品では見当たらなかった。けど、「ゴキゲン」だからなあ。事情がある京アニスタッフを指し示しているっぽい三間カケルさんもいるわけだし、偽名の人なのかもしれない。

 演出の、平向智子さんは地獄少女2期/3期のエンディングの演出をされている。「地獄少女」本編の演出は、第二期の最終回を連名で演出に加わっているのみだが、この『かんなぎ』第三幕「スクールの女神」で見られる、ホラー演出には地獄少女での経験が生かされていたりするのだろうか。

 作画監督の後藤孝宏さんは、『おおきく振りかぶって』『PERSONA』などA-1 Pictures作品で原画を多くされている。
 もう一人の、作画監督の亀谷響子さんは、ぱにぽにだっしゅの原画/ファッションコーディネーターの人。毎週、週代わりでベッキーに色々な服を着せていた人ですね(詳しくは、ぱにぽに公式ガイドブックの2~3を参照のこと。スタッフインタビューが多数あります)。

以上、出典はアニメスタッフデータベースより。

おはなし
 コミック1巻「第四幕 スクールデイズ」と、「第五幕 放課後の女神」(で、合わせて「スクールの女神」ここら辺の考察?は前のエントリをどうぞ)。
 仁の部活「美術部」での面々が描かれる。そして、部活メンバーと美術部の準備室の地下に何かがいるという怪談話。学校での怪談にケガレのにおいを感じて興味を持ったナギが、無理矢理に学校に押し掛けて、地下室でみたものは…。というようなおはなし

前半のアニメ的な表現
 1話2話とは異なり、前半ではアニメ的な表現が目立つ(1話にしろ2話にしろ、キャラクターをデフォルメしたりする箇所はあるが)。
 キャンバスに絵の具をぬりたくる大鉄であるとか、怒りのあまり変化してしまう秋葉であったり。

Kannagi3-10Kannagi3-11

 キャラクターAのセルとキャラクターBのセルを反対方向に引っ張ったり(下の仁と秋葉のカットは仁の後頭部は左に、秋葉は右にちょっとづつずれている)、パターン化した動きを一つのシーンの間中繰り返したり(下のマンガを書く秋葉はペンを左右に動かしている)、ズームとパンの多用といったような、アニメならではの省力化が目立った。

 クオリティの低下というよりは、演出のベクトルが異なっている感じだろうか(個人的には貴子の鼻血を吹き出す際の腰の角度は再現して欲しかったが)。

 1話、2話の質と量で突っ走れるわけがないのはわかっている。
 どういう綱渡りを見せてくれるのか、不安まじりに期待している(ただ、上から目線で語るのも失礼な気がするし、だからこそ、本編を見る前にDVDを予約しなければならないというのが、視聴者の倫理観だと思う。あえて言過ぎてみる)。

Kannagi3-13Kannagi3-12

学校という空間
 この第二話では、仁の家と学校が主な舞台だ。

 学校での一連の流れ出は、建物のカットやロングショットが多用されている。キャラクターがメインのカットでも、高校の建物としかいえない個性をもった風景が並んでいる(例えば下の取っ組み合いをする仁とナギ。日本の高校以外の何者でもない雰囲気がある)。
 また、ロングショットとしても、死んだ風景ではなくて、生徒がモブとして動いている。

Kannagi3-14

 学校という空間の表現の一例として、グラウンドの前の通路の同ポ(同一ポジションの略?)を取り上げてみよう。



 なんでもない通路にカメラをぽつんと置いている。
 ナギが何かを投げ、一旦フレームアウトしてグラウンドの風景だけが残される。そして、美術部とつぐみという仲間達がその風景を通り過ぎる。
 キャラクターが通り過ぎるが、決して誰かをフォローするわけではない。誰が主人公というわけではなくて、学校という空間にキャラクター達が「い」るのだ。

Kannagi3-1 Kannagi3-2

Kannagi3-3 Kannagi3-4

 そして、美術での地下の「事件」が終わったあとに、不安にかられたナギは学校の異変を求めて走る。
 ここで、先ほどの同ポが使われている(*)。変わらず部活をしているが、夕暮れになりぽつりぽつりと帰宅する生徒達も出て来た。前にもでてきたが、右から左への走りはナギの不安感を表している。

Kannagi3-5

(*)おじゃ魔女の細田守回が似た様な効果を持つ同ポを使っていた(一日中街を走り回るどれみ)。


ホラー演出
 美術室倉庫の謎を探索するというのがこの第三話の軸の一つで、従って驚かせる様な演出がなされるわけです。
 これは、秀逸で、この雰囲気の『ひぐらし』を見たかったなあと切に思いました(日常の中にふと訪れる非日常。原作ひぐらし「鬼隠し編」の面白さ/体験は、まさにこの感覚が面白さの中心だった気がする)

 以下では、部活メンバーで美術部の倉庫に出向いたシーンを取り上げる。
 先輩に、古びた美術倉庫を整理しておいてくれとたのまる仁達。何かが見えるからと極端に仁は怯え、大鉄も身体を震わせている。打ち捨てられた顔だけのかぶりもの、助けを求めるように置かれた人形の手など「雰囲気のでている」倉庫内が描かれる。

 
Kannagi3-9

 そして、仁はケガレの蟲を発見する。

 すると、そういえば…とつぐみが話だす。「ここで事故が起こったのは本当らしいよ」と。
 その瞬間、つぐみの目のハイライトがふっと、変わる。

Kannagi3-6Kannagi3-7-1Kannagi3-8-1

 何故か、天井に吊るされた裸電球が左右に動き、それに合わせてキャラクターを照らす影も不安定に動く。そして、つぐみの話に合わせて、落下して串刺しになった生徒の苦悶の姿が描かれる。
 そして、どん!と床下が動く。

 この時に感じたぞっとした感覚。楽しい「日常」がいつのまにか非日常に転落してしまった瞬間。
 学校という空間があり、ふとした瞬間に崩れて行く「日常」。

こなれてきた声優陣
 『らき☆すた』で平野綾が、ハルヒの声から徐々に泉こなたとしかいえないような声に変化していったように、声優陣がどんどんと『かんなぎ』というキャラクターをつかんできている。みている側の慣れもあいまって、だんだんと違和感がなくなってきた。

 とりわけ、つぐみ役の沢城みゆきには、底力を感じてしまう。沢城さんの声を大別すると、真紅(ローゼンメイデン)に代表される透明感のあるお姉さん声と、マ太郎(さよなら絶望先生)に代表される少年声という二つがある。第一話(電話のシーン)、第二話(仁を訪ねて来て一緒に帰るシーン)とでは、真紅とマ太郎の中間をとったような声だった。
 けれど、この第三話ではそのどちらでもない「つぐみ」としかいえない声になっている。

 そして、今回初登場の美術部の顧問の先生。まさか、あの声とは。ちょっとしたサプライズである。

その他
・つぐみのアホ毛が一本で、仁のアホ毛が二本というキャラ設定であることに気付く。なんという幼なじみ設定。



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カテゴリ:評論
タグ: かんなぎ 山本寛 アニメ 目次::アニメ『かんなぎ』全話レビュー
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