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 京アニの『クラナド』を語ろうかなと思っていたのだが、まずは原作をやろうと思い立ってはや数ヶ月。ハードディスクの肥やしになっていた、クラナドのフルボイス版を最近やっております。

 渚→智代→風子→春原→相良→藤林姉妹(今ここ)という感じで、ここまでやってもCG達成率は35%くらい。長大なボリュームだとは聞いていたが、 まだ、半分いっておりません。

この手のゲームの通例に従って、キャラクター毎にシナリオが用意されている。あるシナリオの主演キャラクターには別シナリオではきっちり助演としての役割が与えられていたり、キャラクター同士の会話も描かれる。他のこれ系のゲームだと、こういった横の繋がりがおざなりになっているケースも多い中、きっちり 作りこんでいる印象。繰り返しプレイするうちに、クラナドの世界、あの学校という世界が浮かび上がってくる。

(続く)
■キャラクター
 「内気」な女の子がいたり「強気」な女の子がいたり「不思議」な女の子がいたりする。 彼女達は、限界ギリギリまでデフォルメされている。あと少し「内気」だったり「強気」だったりすれば、狂気や人格破綻を感じさせてしまうだろう危ういバランスに彼女達はいる。こういったキャラクターに感情移入できるかできないか、クラナドを受け入れられるかが決まってくる気がする。

 マンガやアニメというのは、ツンデレやヤンデレという言葉を見ればわかるようにこういった性格のデフォルメが強い分野だと思う。が、そういった中に置いてもクラナドのキャラクター達は一際目立つ個性がある。KEYの過去作である『KANON』や『AIR』と比べても、キャラクターの個性は強いように感じる。

■倫理的な作品
 異様なまでに倫理的な作品である。

 「家族」は大事である。「友達」は大事である。「夢」は大事である。頑張れば「奇跡」は起こる。こういった事が各シナリオで高らかに歌い上げられている。 斜に構えたスタイルからは最も毛嫌いされるような作品である。しかしながら、クラナドはアニメのヒットチャートの上位にいて、おおいに受け入れられているように見える。

 その内実は、野島伸司的な世界をさらにベタにしたような世界に見える。しかも、そのほとんどがハッピーエンドである。「悲劇」は描かれるが、その状態で放り投げられる事は決して無く、それはきっちりと解決される。

 こういった受け入れられかたは「家族」も「友達」も「夢」も存在していない時代へのリアクションなのかもしれない。ここでいう「家族」は血縁関係があるという事ではない。例えば、坂上智代編では、血縁だけの偽物の家族が本物の家族になったというエピソードが紹介されるし、春原編では、本当の「家族」を取り戻す家庭、本当の「友情」になるまでの過程が描かれる。このように、血縁としての家族ではなく、家族的な「機能」に重点が置かれている。

 「家族」や「友達」や「夢」などの物語的な到達点は、当然ながら物語の当初は欠けているものである。斜に構えたスタンスをとっている主人公が、少女達の行動を触媒に変化し、二人の関係の中にその答えを見いだそうとする。こういった岡崎と少女達の関係はそのまま読者と少女達の関係と同じである。

 にしても、中学生日記的といおうかNHK的で真面目なものがほとんどひねりもなく、現代に流通してしまっている(そんな事をいう自分も、風子編のラストでは1時間近く涙垂れ流し状態であった。)

 物語の「強度」が要請されている(*)。それは余裕の無いストイックな物語環境であるような気がする。例えば、コミュニケーションをネタ的に楽しむ、楽しまざるを得ない八十年代的のパロディを生んだ条件は、今の物語環境からは失われつつあるのかもしれない。

 最短でキラーパスを通して行く事こそが求められている。のだとすれば、冒頭に挙げた個性的なキャラクターとシンプルな物語という組み合わせは物語の強度という観点から要請されたものであるといえよう。

(*)たしか、うん年前に宮台氏が同じ事を言っているのをどこかで読んだ様な気が……。『 制服少女』とか『サブカル神話解体』とか読み返してみないと。。

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フェラガモ 店舗  【2013/07/03 Wed】
クラナドメモ::キャラクター/倫理性/物語の強度::クリティカルヒット
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