戯言と作品レビューや分析のブログとその時の思いつき。

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アニメ様こと小黒祐一郎氏がマクロスの思い出を語っていた。

仲間達と喫茶店でだべりながら、誰かが入手してきた美樹本晴彦のキャラクター原案のコピーに鼻息を荒くしたり、大阪のメカキチが参加するらしいと噂をしたりする(大阪のメカキチとは、DAICONのメンバーのこと)。

期待の中での放送開始。期待を上回る、画期的なメカや美少女の描写がある一方、制作体制が甘く脳内補完すらできないレベルの作画の回もある「よくも悪くも、ムチャクチャなアニメ」。

「ぼくらの時代」を代表する作品は、シリアスな『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』に対するアンチテーゼになっていた。
(……)
『ヤマト』や『ガンダム』は大人が作った作品だった。それに対して『うる星』や『マクロス』は若いスタッフが、若いファンに向けて作った作品だった。観ているだけでも「自分達と年齢が近いスタッフが作っている」のが実感できた
第66回 ぼくらの時代

宇宙戦争とラブコメが同等のものとして扱われるのが『マクロス』の新しさだった。異星人と戦闘した直後に、女の子と喫茶店に行くのが『マクロス』だった。そういった感覚は、当時の僕達の価値観にフィットしていた。その点で、『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』とは明らかに違った作品だった。ゼントラーディ人が驚いて「デ・カルチャー」と叫ぶのを観て、僕らはゲラゲラと笑った。
(引用者注:ゼントラーディ人は戦闘民族で「文化」に免疫が無い為、男女がキスをしたり手を繋いだりすると大騒ぎをして「デ・カルチャー」と言う。)
第107回 『超時空要塞マクロス』(TV版)


 小黒さんのマクロス語りで注目したいのは、「第109回 TV『マクロス』と近親憎悪」である。放送から10年後にマクロスを見た時の印象、さらに後にアニメをみた時の印象が書き連ねられている。

10年くらい前、何かの理由でTV版『超時空要塞マクロス』を観返して、自分がこの作品に対してネガティブな感情を持っている事に気がついた。一番嫌だったのが、一条輝の言動や、彼を中心にした恋愛模様だった。
(……)
人間関係に不器用なところも、ふてぶてしいところも(さらに言えば、自分が人間関係に不器用であるのに気づいていないところも)、あの頃の自分達にそっくりだ。恋愛模様についても同様で、『マクロス』本放送当時の自分達の、人間的な未熟さが思い出されていたたまれない気持ちになった。
(……)
 そして、デ・カルチャーの意味にも気がついた。作品内における意味ではなくて、自分達にとっての意味について気づいたのだ。ゼントラーディ人は、地球人の男女がキスをしているのを目撃すると、それに驚いて「デ・カルチャー」と叫んでいた。
(……)
異性や恋愛に興味はあるが、オクテであった僕達が、自分達より明らかに異性や恋愛に関して遅れていたゼントラーディ人を笑っていたわけだ。


(続く)
 小黒さんの、ゼントラーディの件を聞いていて、 オタクの内側からいろいろと批判をするというスタイルの言葉を思い出した。

 たとえば、更科氏や宇野氏のオタクマッチョ批判だとか(彼らの場合は、セクシュアリティ批判という意味でも似ている)。
 更科氏や宇野氏の一連のオタク批判には、外側から叩いているのではなく、内側からの自己批判的な側面を感じる。オタクマッチョ批判であるとか、嫌オタク論を読めば一目瞭然だが、両氏ともにそこらのマニア以上に沢山のアニメを見たり、ノベルゲームをしている。そんなに嫌なら最初から見なければいいわけだ(で、実際に多くの人はそうやって外側から叩いたり、そもそも触れあわない)。

 更科氏や宇野氏は評論家であったり編集者であったりするので、特殊事例なのかもしれない。だが、ネット界隈をみたら嫌なら見なければいいのにといった類の自己批判は溢れかえっている。彼らは、どうして莫大な時間を裂いて楽しんできたものにツバを吐くのか。

 自分自身の姿でもあるが、歳を重ねると、あれは駄目だこれは駄目だと文句をいう爺になっていく。見るだけではなくて、見て文句をいうというセットで受容する。
 二つの側面があるんだろう。自分の好きな趣向が固まってしまって、それ以外を受け入れられないというのが一つ。
 自分が変わってしまって、かつての自分の好みを否定したくなるというのが一つ。「デ・カルチャーの意味」に気がついたときに、猛烈にパッシングを始める。そういうのはわからないではない。

 昔、好きだったものをどうでもいいと思う瞬間は多分、誰にもやってくる。
 「動物化していいですか?」だったかと思うのだが、「最近みたいアニメがありません。どうしたらいいでしょうか。」みたいな視聴者の質問に、柚木涼香が「それは君がアニメを好きじゃなくなってるんじゃないの?」と答える一幕があった。

 これは、ある程度誰にでもやってくる問題だ。友人が、「最近のアニメを見ても同じパターンの繰り返しにしか見えない。こういうのはもういいよ。」と繰り返すのは一度や二度ではないし、自分も同じようなものだ。問題解決としては、作画を語ったり、視点や視座を変えて楽しむ「ジョブチェンジ」の方向と(そんな見方していて楽しいの?と言われる方向)、趣味自体から降りてしまう「卒業」していく方向があるのだろう。

 小黒さんの記事には最後に、希望が用意されている。

 ここ数回の原稿を書くために、TV版『超時空要塞マクロス』をDVDで観返した。10年前に感じたネガティブな感情は、ほとんどなくなっていた。さらに年齢を重ねたせいだろう。「ああ、あの頃の自分達はこんなだったよなあ」という懐かしい気持ちで観た。


 人間、だれしも歳を取って、考え方も変わらずにはいられない。人生経験や視聴経験の蓄積のせいだったり、身体的・生理的な変化のせいだったり、仲間の変化のせいなのかもしれない。人それぞれだろうが、歳を取る事で考え方は変わってしまう。

 今、ネガティブな感情にとらわれている人でも、さらに年月を重ねたら、もう一つ丸い見方ができるようになるのかもしれない。「卒業」した人も、そうではない人も、そういう一つの「趣味」を持つってことは、幸せなことなんじゃね?そう思ったよというエントリ。

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