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京都アニメーションの代表取締役社長八田英明さんの講演会に行ってきました。
この講演会は、KYOTO CMEX 2010の一貫として行われたもの。セミナーも連続して行われ、この後の予定を見ていたら、某社会長の角川歴彦さんの名前もあります。

セミナーの流れとしては八田社長が登壇、総務部室長村元さんにバトンが渡され京都アニメーションの概要が話されました。そこで、サプライズゲストで、山田尚子監督が登場。村元さんが質問者になって、山田尚子監督が語るという展開に。そして、八田社長が再び登壇し、質疑応答という流れでした。

イベント会場でいわゆるtsudaりをやらせて頂いて、Togetterでもまとめられているので、このエントリでは、論点をしぼってみたいと思います。

まずは、八田社長のアニメスタジオの経営者としての視点。
そして、山田監督のアニメ演出家としての視点へと続きます。


京都アニメーションは何故「ヒット作を連発できるのか?」という、現代を生きるアニメファンやアニメ関係者なら一度はいだいたことがあるだろう問いの八田社長の認識が伺えたのが興味深かった。

アニメーションの制作スタジオは東京に集中しており、いわば「京都」というのは陸の孤島であった。東京のスタジオでは困ったときは仕事を回しあうというような相互互助的な連携があったが、京都は地理的に東京から大きく離れている。独自の価値を提示していかなければ死んでしまうというシビアな状況であった。という事。
「京アニは何故ヒットを飛ばしているのか?」という質問は逆に、「ヒットを飛ばさなければ簡単に死んでしまう」という状況をも示していた。

そこで八田社長が至ったのは、「人を育て」「作品を育てる」という事だった。京都アニメーションは、社員制であり、フリーの人たちが群居している東京の制作スタジオの人員構成とは大きく異なる。

「人を育てる」事と、「作品を育てる」事は、不可分の関係だろう。作品に熱い思いを入れられる「人」が「作品」をつくっているのだから。そして、作品に熱い思いを入れられる環境作りを、八田社長や総務部室長の村元さんは強調しておられた。

できるだけ徹夜をしないような環境をつくった。定時に出社して六時で就業時間は終わり以後は残業手当がつくような環境をつくった。アニメーターは、原画一枚いくらという縛りで働いているのではない(ちなみに一名出来高払いの方が良いということで、フリー契約されている人がいるとの事で、柔軟に対応をされている)。

またこういった人事のシステムとも関連して、「作品を育てる」。
八田社長は、予算で作品を作りたくないとおっしゃっていた。予算が4000万円の所を、クオリティを上げてしまって8000万円になる事もある。そういう時は商品展開をして作品に生かすような経営努力をしているとの事。

また、こういった「環境」の構築は、デジタル技術の発展が大きく支えている。八田社長が挙げていたのは、撮影システムのデジタル化と通信速度の向上だ。
 撮影システムに関しては詳細を語られていなかったが、デジタル化してコンピュータ内で合成するシステムは、旧来のフィルムを使っていた撮影システムに比べて大幅にコストダウンできたという事だろう。通信速度の向上は、京都ではないスタジオとの作業の連携がスムーズに行われるという事である。
 私見であるが、京アニが2000年代以降に頭角をあらわせたという事は、こういった基礎技術のコストダウンと、通信速度の向上による地理的要因の縮小といった環境の変化を無視できないように思う。

「人を育て」「作品を育てた」結果として、ヒットを連発し、京アニブランドが確立され、持ち込まれた作品をアニメ化するだけではなく、「この作品をアニメ化してはどうか?」といった提案もできるようになったという。

けいおんの放映中に流れた京アニのCMを覚えている方も多いだろう。このCMは、「人を育て」「作品を育てる」というメッセージを伝える為に放映したそうだ(やたら電波料が高いとボヤいていたのが可笑しかった)。







最後に、講演中にスライドで示された京都アニメーションの「4つの基本方針」を書いておきたい。

・常にチャレンジしよう!
・常にベストを尽くそう!
・求められる映像作りを!
・ヒューマンな人間企業を!

このエントリでは、八田社長にフォーカスを当てたので、次のエントリでは、山田尚子監督にフォーカスを当ててみたい。

ファンの人よりファンになるーCMEX2010 京アニ社長八田英明セミナーレポート(2/2)   

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