戯言と作品レビューや分析のブログとその時の思いつき。
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 箱根のホテルの軒先にツバメが巣を作っていた。看板を立てる時に邪魔だとか、客に糞がかかると良くないというので、ヒナごと巣を山の中に投げ捨てた。(似たような経験をマンションのベランダの鳩の巣で経験したのでトラックバックして、色々と書いてみます)。箱根&芦ノ湖の環境問題を考えるブログの「箱根 ツバメの巣撤去問題」では、その様子が痛々しい写真を含めて紹介されている。

■鳩の巣
 この記事を見て思い出したのは、私が住んでいるベランダに出来ていた鳩の巣の事である。数年前、意気揚揚と新生活をしようとマンションに引っ越してきた時に私を待っていたのは、ベランダ一面に広がる鳩の糞であった。前の住人がいなくなってから大分時間が経っていたのか鳩が巣を作っていたわけである。

 鳩の糞の掃除をしながら嫌な気分になっていたのだが、基本的に環境は受け入れる方であるし、そのままにしておいた。「先住民を追い出すのは良く無い。インディアンの悲劇の歴史を知らないわけでもない。」というのは後付けの理由である。半分、冗談であるが。

 で、たまに朝に泣くのがうるさい、糞の掃除を定期的にしなければならない、窓を開けっ放しにしておくと部屋の中に鳩が飛び込んできて格闘する羽目になる(あいつらは、本棚の上のちょっとした隙間に入って隠れた気持ちになっているが、さすがにここは自分の領域なので、権利を主張して戦わなければならない)、といったいくつかの難点を抱えながらも、生活としては取り込んで日々を過ごしていたわけである。たまに、卵から孵ってしばらくたった若鶏が洗濯物の下を闊歩する姿は、なかなか美しくもあった。

 しかし、その均衡が崩れる時がやってきた。
 原因は定かではないのだが、おそらく最近引っ越してきた隣人が苦情を垂れたのであろう。で、マンション管理会社から電話がかかってきて、鳩の対策をしろと言われるわけである。

 こちらとしては、寝耳に水という感じで、「はい。そうですか」と聞ける感情ではなかった。というのも、さすがに数年間一緒にいるとそれなりに愛着も湧くものであるし、数年間放置しておいて何故このタイミングなのかという事が理解できなかった。しかも、業者を呼んでかかる費用などこちらが全額負担という話であって、そちらの管理不行き届きで根付いた鳩の巣の撤去を何故、こちらが負担しなければならないのかという点も理不尽であった。

 とはいえ、マンションの公共性っていう事を考えたら、最終的には鳩の対策をしなければならんかなあとおとし所を考えつつ悔しい気持ちで、電話でマンションの管理会社の方と色々とお話をさせていただいたわけである。

■マンション管理会社の対応
 向こうとしては結論ありきで話が進んでいて「説得」してるつもりであったんだろうが、こっちは「交渉」してるつもりだったので話がすれ違うわけである。0か1かで思考をしているので非常に疲れる。現場の担当の人と話していても埒があかないので、上司とかいう人が出現する。同じ話をまたゼロからしなければならない徒労感もあるし、見事にこちらの意図が曲解されて伝わっていてその誤解を解くのにまた時間がかかる。また、上司の方が頭が固くて話が全く前に進まない。

 で、そんな不毛な時間を過ごしていると、鳩が子どもを産んだみたいで、ぴいぴいと鳴く声がベランダで聞こえる。さすがにこの状態での撤去は雛を殺す事になるし、「冷却期間も兼ねて、「一月くらい巣立つまで待ってから処理するというのはどうですかね?」と、個人的には断腸の思いで譲歩をしてみたわけである。そうしたら、向こうが言ったのは、

「駄目です。今すぐ処理して下さい。」

の一点ばりである。
「けど、雛を殺す事になりますよね。それは感情的に嫌なのでなんとかなりませんか?信じているわけじゃないけど、タタリとかそういう感情もあるじゃないですか」といったら、「普段、取引している業者呼びますから」という返答。

 おいおい話が成立してねえ、と思って30分程度議論を繰り返す。マンション管理会社の担当者には、「そんなに言うことが聞けないんだったら出て行っても構いませんよ。むしろ出て行ってください。」とまで言われる。いや、だからこっちとしては条件付きで対応するっていってんじゃん?その条件について話し合いたいでかなんだけどさ。

 で、向こうもこれは駄目かと思ったのか、「私も動物を愛する気持ちはわかります。けど、そういう仕事だからしょうがないんです。そんなにいじめないでくださいよぉ」といきなり猫なで声だ。ちなみに、向こうの担当者は女性。この時点で向こうに真っ当に話をする気が無いことがわかって、萎える。

 「そんな事言われたって、巣をゴミにして捨てるのが楽だってのはこっちだってわかります。そりゃ、そうなるんじゃないんですか?」
 「さすがにそれはないですよ。」
 「雛の命の安全が確保されるってのは、最低条件です。」
 「それならば、OKなんですね?わかりました。私のことを信頼して頂けませんか?」
 「けど、雛の命の保障ってどうやってやるわけですか?」
 「それは、業者に頼んで…」
 「それだったら、現段階ではどうだか、はっきりいえないわけじゃないですか。」
 「これから、問い合わせてみます。」
 「巣を運ぶってどこに運ぶんですか?森とかにぽーんと置いておいたって親鳥はついては来ないですよね。そうしたら、結局は見殺しになるんじゃないんですか?」
 「……」
 「ちゃんとやるんだったら家に巣箱でも買ってそこで育てるしかないですよ。そんな面倒くさい事をその業者さんはやってくださるんですかね?それだったら、一月待って頂いたら全てが丸く収まると思うんですが。」
 「それはちょっと…。なんだったら、そこまで細かい事を仰るのだったら、業者の方と直接お話になりますか?」
 「嫌ですけど、しょうがないならやりますよ。」

 と、そのような話をしていたのだが、ちょっとその日は忙しかった事もあって、「ちょっと今忙しいので、一時間くらい後にもう一回かけなおしてもらっていいですか?」と言った。「わかりました。私は、こう見えてもしつこいんですよ。」と捨て台詞をはいて、電話は切られた。

 そして、一時間経っても電話はやって来ず、半年以上が経った。最初の一月くらいは、いつ電話がかかってくるのだろうかと待っていたのだが、今やそれすらやめてしまった。

 箱根のツバメの雛がゴミ袋の中に入れられて、腐臭を放っているのが発見された。かろうじて生き残った雛もやせ細っていた。というのを読んでいると、ぞっとする。

■ツバメの巣と鳩の巣
 とはいえ、旅館にあるツバメの巣の撤去だと嫌だねえと感じる人でも、マンションにある鳩の巣の撤去だと、それも当然と思われる人も多いかもしれない。この話を友人などにしても、「鳩なんてうるさいし臭いし不衛生なんだから撤去して当たり前だよ。さっさと対応しろ」といったリアクションが返って来る事が多い。

 何よりも驚いたのは、ベランダの鳩の撤去についてネットで情報を集めていたら、2ちゃんねるのスレッドが引っかかったのだけど、なんと、そこの板は野鳥を愛好する人が集まる板だった。

 「鳩なんかさっさと撤去しちゃえよ。うぜえ。」とかかれてあるスレッドの横には、「なんとかって鳥をみるには何処に行ったらいいかな?」なんて書き込みがしてある。わざわざ遠くにまで鳥見に行くんだったら、ベランダにいる鳩も好きになりゃいいのに。

 まあ、鳥が好きだと言っている人の中でもこの扱いだから、ましてや普通の趣味の人だったら総スカンって内容なのかもしれない。このエントリ。

 で、気になる鳩の雛であるが、激しい格闘の末、カラスに食われていた。数日に渡って必死に議論してちょっとは守ってやれた気分になっていたのだが、自然ってのはこんなもんだ。




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箱根のブログから来ました
別に愛鳥愛鳥言う気は僕には無いが、あなたのような遠くから見守ってやる余裕がみんなにあればと思う
みんなに鳥を愛せ、とは言わないが袋に詰めて餓死させるなんて、憎しみの表現みたいなやり方はほんとに悲しすぎて情けないから、正直やめて欲しいね
【2006/07/14 Fri】 URL // akiaki #OsxfS.ZQ [ 編集 ]
コメントありがとうございます。
ホテルからの謝罪コメントも出てますが、
看板立てる時に効率だけを考えてやっちゃったんでしょうね。
やるせない話です。
http://www.fujiyahotel.co.jp/hakone/apology.html
鳩の件で色々調べていた時に知ったのですが、
鳥獣保護法という、こういった行為からヒナを守る法律があるにはあるそうです。
【2006/07/14 Fri】 URL // nipp #- [ 編集 ]
ツバメのブログからきたものです。
人として弱いものを守る心、慈しむ心は人間として持ち続けたいものです。
環境保護とか動物愛護というものは声たからかに訴えるものではなく、身近なものふと心動かされたときに自分のできる範囲のことをすることだと思います。
あなたのような人がいることで大変救われた気持ちになりました。


【2006/07/14 Fri】 URL // gotou.s #- [ 編集 ]
>>gotouさん
いや、私のはそんな大した話ではないです ^^;
現場の人も鳥に愛着ある人もいるだろうから、
似たようなケースで助かったツバメもいるんだと思います。
【2006/07/15 Sat】 URL // nipp #- [ 編集 ]
お前、うっとうしいだ
【2008/07/05 Sat】 URL // 名無しさん #- [ 編集 ]

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