戯言と作品レビューや分析のブログとその時の思いつき。

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今回は、苹果ちゃんがそれでも信じている「運命」について書きたいと思います。
小説版は参照せず、読み解いていきます。

目次
■運命日記の著者という謎
■カレーの日にこめられた呪い
■未来日記と運命日記
■運命日記はなぜ「ピングドラム」なのか?
■運命日記と苹果の行動のズレ
□主体的な「運命」と縁による「運命」
□ズレを生む登場人物たち
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アニメはまとめ見る方なのですが『輪るピングドラム』は毎週欠かさずみています(執筆時点では五話の放送が終わっています)。

幾原監督の映像を使って視聴者とコミュニケーションを試みられているような演出が楽しく、不可思議なメタファーを見つけては深読みをしたり、様々な引用を探ったりしています。

で、あれはどうだこうだと議論しながら見れるのは、リアルタイムで見ているものの特権なのですね。
正解は半年寝てればわかるわけですが、色々考えながらみています。

で、何回かにわけて謎解きというところまではいきませんが、色々とピングドラムという作品の整理整頓をしてみたいと思います。
より先の話までを描いた小説版もあるのですがそれらは参照しません。
アニメ版のみをたよりにピングドラムを読みといてみたいと思います。

まずは「運命」についてです。これは中心的なテーマなので何度も言及することにはなると思いますが。
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勝間和代さんがキャスターを務めるBSジャパンのデキビジ

 7月31日放送のゲストは、田原総一朗・佐々木俊尚・東浩紀という面々。

 番組の収録がust/ニコ生で配信されており、それを見ながら走り書いたメモをテキストの形にしてみました。

 音源を再参照したわけではなく、かなり私の主観につよいまとめになっています。

例>勝間さんがバイクの話しかしていない→私がバイクの話に興味がある。後半の孫正義論のカット。項目分けの基準など。場合によっては発言者との対応が混在したりしている箇所があるかもしれません。総じて、正確なまとめではなくメモである事を、ご了承下さい。

 本放送は今晩という事で比較してみるのも面白いかもしれませんね。
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※タイトル変更しました:旧>シミュレーションとしてのアニメーション:アニマス1話のモキュメンタリーをみて

■ドキュメンタリー風の演出
アイマスの第1話は、ドキュメンタリー風の演出がされています。
#直接のパロディ元は『プロフェッショナル』でしょうか。
#黒い背景に中央1行で白テキスト・さらにそこに重なるピアノのポーンという音、小鳥の紹介の字幕など

 最後にはこのドキュメンタリーのカメラマンとして新人プロデューサが参加していたという事が明かされて、話のオチになっています。今まで見てきた画面は、新人プロデューサーの視線でしたと、ひっくり返されます。同じように画面を見ている視聴者=新人プロデューサになるというそういう仕掛けです。

 この設定を知ってから見直すと味わい深いものがあります。 カメラマンに怯える雪歩だったり新しく入ってくるプロデューサーの話題をしながら目配せをする律子と小鳥だったりと、カメラマンに対してリアクションをするアイドルの皆さんが丁寧に描かれています、
 前半部分では(あなたにとってアイドルとは何ですか?という質問まで)早朝からはじまって日が暮れて夜になって終わるまでの時間の経過が描かれます。 丸1日の密着取材で、事務所の中やCDの販促、オーディションやライブ会場を巡って765プロ所属のアイドル達と出会ったというわけです。

 ドキュメンタリー演出として白眉なのは、後半部分の「あなたにとってアイドルとは何ですか?」という質問に答えるアイドル達が次から次に映し出されるパートでしょう。次から次にアイドル達が登場するのですが、前半部分と同じ背景・同じ構図で描かれます。美希はジャージを来て床にぺたりと座り込んでいる。貴音は屋上で髪をなびかせている。

 これらは撮影したフィルムを編集して、一本の映像にまとめた、という演出です。当然ながら、アニメーションはテープで取材者を様々な場所で撮影をしているわけではありません。が、そこに制約を加える事でドキュメンタリーっぽさを表現しているわけです。こうやって配置を変えるだけで、 そこには存在していなかった取材テープの存在すら浮かび上がってくる。見事です。

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『海がきこえる』のテレビ再放送が近づいて参りました。
若い頃には里伽子はどうして画面から出てこないのかと悶々としていた記憶もあったり、思い出深い作品なので楽しみにしています。

さて、宮台真司・石原秀樹・大塚明子『サブカルチャー神話解体』(1993)には、海がきこえるのチームに取材をしている箇所があるので少し紹介してみたいと思います(*)。

時代を感じさせるのは、この発言。

近藤 多くの背景を写真から起こしています。これは単純な模写とは違う。背景美術にも力がなければやれない方法です。
高橋 だから、こういう成功作(視聴率は関東で一七.四%)の後なのに類似企画が皆無。技術的にジブリにしかできないと思われたようです。


この手法は今や一般的ともいえる手法になっています。
『らき☆すた』のオープニングを鷲宮神社で踊ってみて、再現したヴィデオ映像なんてのはニコニコ動画で腐るほど見てきました。

私が意識するようになったのは、『涼宮ハルヒの憂鬱』や『らき☆すた』等の京都アニメーション作品ですが、他にも色々とあります。実際の映像と実写を比較されている方が何人もおられます。

『涼宮ハルヒの憂鬱』 / 『世紀末オカルト学院』(2010) / あの花。

そして 海がきこえるの聖地巡礼(高知・東京)をされている方もいます。

 「技術的にジブリにしかできない」手法が何故このようにひろく使われるようになったのかは非常に興味深い所です。

 アニメ制作のデジタル化がひろく可能にしたのか、アニメ背景の技術がこの十何年で成熟してきたのか、視聴者のニーズの向上に技術陣が応えたのか、昨今の背景トレス手法はジブリからしてみたら噴飯物なのか。いずれも仮説で、決定的な証拠が挙げられないのでこのあたりにしておきたいと思います (**)。

*

 ちなみにサブカルチャー神話解体での筆者達は『海がきこえる』に次のようなモデル化をしています。

アニメとしてはほとんど初めて少女マンガの高度な<関係性>を描いたこと(しかもそれが途中から少年マンガの短絡的<関係性>に変質してしまう)(……)
宮崎や高畑は、誰も気にとめない些細な振る舞いー煙草を吸うとき窓を開けるなどーを敏感に観察して描くのを「リアルさ」と見なすが、『海』はそうしたやり方をとらず、類型的ともいえる背景描写ー石膏像のある美術室、尾道風の坂の上にある家などーに徹する。これは一見「リアルさ」から遠ざかると見えて、ちょうどシンプルなボードの上でのチェスの駒の複雑なやりとりと同じで、<関係性>の描写にはかえって効果的だ。(……)だがせっかく積み上げた微妙な<関係性>は後半部で突然色褪せてしまう。筋の通ったクールさを持つ里伽子は「カワイイ子」になり、緊張した友人関係は「仲良し共同体」へと弛緩する。


 少女漫画的な<関係性>、と男性の欲望に忠実な「仲良し共同体」という二つの極。
 こういった極が引き起こす齟齬や反発は、男性が主体となっているだろう萌えアニメに少女漫画的な<関係性>を持ち込めばいかにねじれてしまうかという(よくみる)論点にも繋がりますし、この<関係性のリアルさ>を評価し「仲良し共同体」への弛緩を批判するなんて宇野常寛さんのゼロ年代批評の一部分と重なるようでもあります。

 まぁ、同じような事を手を変え品を変え語っているという事なのかも。



 色々と紹介してきましたが、映像の視聴に答えなんて無いと思うのですね。
 好きなように見て楽しめばいいのだし、あなたの解釈があればあなたにとってそれが最高なのは疑いようがありません。
 とはいえ、色々なフレームを持っていた方が楽しくアニメを見れるだろうとも、私は信じています。

 という事で、もうすぐ『海がきこえる』はじまります!
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 げんしけんの10巻を読んでいると、冷や汗ばかりでてきた。
 一コマ一コマを読む事に耐えきれず、ぱらぱらとページをめくって話を確認するような読み方になってしまう。

 「現代視覚文化研究会」という大学のオタクサークルが舞台の青春活劇が『げんしけん』で、一端は2006年に連載が終了している。2010年に入って、断続的に新作が発表されるようになる。この新しい『げんしけん』では、旧メンバーのほとんどは卒業していて、旧『げんしけん』時代に後輩として入会してきた荻上という女の子が会長となってサークルを仕切っている。

 作者の木尾士目は『四年生』『五年生』といった大学生の生活や恋愛を泥臭く描く作品も描いていて、『げんしけん』はこの路線をオタクサークルという場所に移して正当継承したものともいえる。同時に『らき☆すた』のようにモラトリアムとしての学校生活を楽しむ日常を描く1ジャンルに属しているとも読める。この2つの要素が絶妙に混じりあって『げんしけん』の世界を作り出している。

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メディア芸術祭のシンポジウムを聞きながら、Twitterにまとめていたのですがちょっと回線が悪く書き込めない状態が続いたので、ここにまとめてみます。
録画していたものを聞いて補足してあります。
ustの記録があるのであまり意味がないのですが、面白かったのでついやってしまいました。無構成バージョンです。そのうち構成したものを書くかもしれません。
UST その1 その2 その3


[アニメーション部門受賞者シンポジウム②]
2月13日(日)16:00~17:30
出 演 : 湯浅 政明(大賞『四畳半神話大系』)
原 恵一(優秀賞『カラフル』)
片渕 須直(優秀賞『マイマイ新子と千年の魔法』)
氷川 竜介(アニメーション部門審査委員/アニメ評論家)

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 ダ・ヴィンチ2011年二月号(→amazon)から連載されている東浩紀の「フラクタル/リローデット」を読んでいたら、アニメを見ているだけでは気がつけない色々な設定が明かされていたのでちょっと紹介してみたい。(『フラクタル』は、山本寛監督・岡田麿里脚本・東浩紀原案で一月から放送されているアニメーション。ノイタミナ枠。公式サイトはこちら

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